「フェアトレード」とは、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者から、製品を適正な価格で継続的に購入することにより、彼らの生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」を指し、生産者と消費者が対等な立場で行う公正な(フェアな)取引(トレード)の事です。
長年、障害者が作る製品は、支援目的の対象としか捉えられず、それらが持っている価値に着目されることが少なく、その結果、不当に安く販売されたり、支援目的の非継続的な売り場に頼っているというのが実情です。
そしてそれが、遠い海外の途上国にいる立場の弱い生産者や労働者の話ではなく、日本中のどこの街にも暮らしていて、誰にも身近なはずの障害のある人達の働きに関わる話なのです。
マジェルカは、そんな境遇に置かれている障害者が作る製品の取引にも、フェアトレードの概念が導入されるべきだと考え、2011年の設立当初から、福祉(Welfare)とフェアトレード(Fairtrade)を掛け合わせた「ウェルフェアトレード」という言葉を用い、パイオニアとして、その実践と普及に努めてきました。
私達のウェルフェアトレードでは、障害者が福祉事業所で作る自主製品の価値を正当に評価し、適正な価格や方法で流通させることを重要視しています。
それは、「買ってあげる」と「買って下さい」という、対等ではない関わり方でなく、その製品や作り手の働きに価値を認め、その価値に相応の対価を払ってでも「欲しい」と言ってもらえるモノづくりや売り方をすること。
そしてそのことによって、障害者の働きがいや社会参加、また、収入を向上させるとともに、社会の側の障害者への関心や理解を広めるという、様々な社会的価値を生み出す仕組みがウェルフェアトレードだと考えています。
<マジェルカのウェルフェアトレード>
たとえ小さくても、一人一人の気づきや意識の変化を生み出すことが大切だと考えています。
ウェルフェアトレードでは、自主製品の流通において「価格」「商品」「売場」「対象」の観点から、従来の福祉とは異なるアプローチをとります。